マラソン後のリカバリー期こそ大切。次のシーズンに向けて「貯鉄」を始めよう!
3月に本命レースを走った方は、少しずつ体が元の状態に戻ってきた頃ではないでしょうか。
「次のシーズンはどんな風に過ごそう」「そろそろまた動き出そうかな」そんな気持ちの方も多いと思います。
この時期は、身体をしっかりと回復させつつ、次なる挑戦のための準備をする大切な期間です。
このリカバリー期こそ意識してほしい栄養素のひとつが“鉄分”です。
ランナーは、一般の方よりも鉄分を消耗しやすいと言われています。
だからこそ、本格的なトレーニングが始まる前の“今”から、少しずつ体の準備をしておくことが大切です。
次のシーズンを気持ちよくスタートするためにも、今日は「ランナーと鉄分」の関係について一緒に見ていきましょう。
■ランナーは鉄分を失いやすい

長い距離を走るランナーにとって、鉄分はコンデイションを保つために欠かせない存在です。
なぜなら、鉄分は体の中で<酸素を運ぶ>ヘモグロビンを作る材料になる栄養素だから。
さらにランニングでは、着地の衝撃によって足裏の毛細血管を通る赤血球が壊れる現象(フットストライク溶血)が起こることが知られています。
その影響で、体内の鉄が失われる可能性があると報告されています。
さらに長時間の運動では、発汗によるミネラルの損失や、消化管からの微量な出血なども指摘されています。
こうした理由から、持久系スポーツを行うアスリートは一般の人より鉄不足になりやすいと言われています。
「しっかり食べているのに、なんとなく疲れやすい」
そんな感覚がある方は、鉄分の状態も一度意識してみるとよいかもしれません。
参考
Peeling et al., Sports Medicine, 2008
日本スポーツ栄養学会「スポーツ栄養学」
■鉄分は「ヘム鉄」を意識すると吸収しやすい
鉄分には大きく分けて、ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があります。
・ヘム鉄:肉や魚などの動物性食品
・非ヘム鉄:野菜や豆類などの植物性食品
この2つの大きな違いは、吸収率。
ヘム鉄は、非ヘム鉄に比べて約5〜6倍吸収されやすいとされています。
そのため、効率よく鉄分を補給したい場合は、
ヘム鉄を含む食材を少し意識して取り入れることがポイントになります。
例えば次のような食材です。

また、野菜や果物に多いビタミンCと一緒に摂ると鉄の吸収率が高まりやすいことも知られています。
普段の食事にこういった食材を意識的にとり入れることが大切です。
参考
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」
National Institutes of Health Iron Fact Sheet
■食事で難しい場合はサプリを活用するのも一つの方法
基本は、<毎日の食事>から鉄分を取ることが理想ですが、忙しい生活のなかで細かく管理するのは簡単ではありませんよね。
例えば、
・食事量が少ない
・レバーなどが苦手
・外食が多い
そんな方は、知らないうちに鉄分が不足していることもあります。
もし食事だけで補うのが難しいと感じる場合は、
ヘム鉄のサプリメントを補助的に取り入れるという方法もあります。
もちろん、サプリメントはあくまで食事のサポートです。
自分の生活スタイルに合わせて、無理のない形で続けていくことが、何より大切です。
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■本格トレーニング前の“今”から始めるのがおすすめ
鉄分は、摂ったその日にすぐ体の状態が変わる栄養素ではありません。
体の中に蓄えられている鉄を整えるには、ある程度の期間、継続して補給することが大切だとされています。
だからこそ、トレーニング量が増えてから慌てて対策するよりも、身体への負荷が少ない今の時期からコツコツ意識することをおすすめします。
特にフルマラソンを走った後は、思っている以上に消耗しています。
このタイミングで栄養状態を整えておくことで、
・春からのトレーニングをスムーズに再開できる
・疲労感やコンディションの低下を防ぐ
・ケガのリスクを減らす
といったことにも繋がりやすくなります。
次のシーズンに向けたコンディション作りは、このオフ期から少しずつ始まっています。
「また気持ちよく走りたい」
そんな気持ちを大切にしながら、まずは今日の食事から鉄分を少しだけ意識してみてください。
きっと、皆さんの次のシーズンの走りにつながっていくはずです!
